【制度改正】事故前後のSASスクリーニング検査の報告が明示化|2025年4月1日施行
- 広子 木村
- 6月27日
- 読了時間: 4分
事故前後のSASスクリーニング検査の受診状況の報告が明示化 2025年4月1日施行 「自動車事故報告書等の取扱要領」の一部改正について
国土交通省自動車局長より「自動車事故報告書等の取扱要領」が公表され、事故前後のSASスクリーニング検査の受診状況の報告が2025年4月1日から明示化されました。
全日本トラック協会「自動車事故報告書等の取扱要領」の一部改正について」等について
2025年2月17日 国土交通省 健康起因事故及び飲酒運転の防止にかかる国土交通省の取組
国土交通省は以前より、運転者の健康状態に起因する事故への対策を講じてきました。
今回、事故報告規則に基づく、自動車事故報告書等について、国交省が健康管理マニュアル等でスクリーニング検査を推奨している疾病(脳疾患・心臓疾患・睡眠時無呼吸症候群(SAS)・視野障害)について、発生した事故との因果関係を把握するために、その受診状況について報告を求めることを明示するように通達改正が実施されました。
SASに関しては、SASが疑われる居眠り運転、漫然運転による事故を健康起因事故として報告することが2022年3月の通達改正にて明示。
今回の改正では上記に加えて、発生した事故とSASの因果関係を把握するため事故前後のSASスクリーニング検査の受診状況を報告することが明示されました。

〈2025年2月17日 国土交通省 健康起因事故及び飲酒運転の防止にかかる国土交通省の取組 P20より〉
SAS対策全般・運用方法やSAS対策の費用など、当NPOにて詳しくご説明可能です。
こちらのお問い合わせより「SAS対策の説明希望」と記載してご連絡ください。
これを踏まえて、2025年5月に全日本トラック協会より 「大切なドライバーにSASスクリーニング検査を!」のリーフレットが作成・配布されています。
大切なドライバーが健康に長く働けるよう、また、健康起因事故を起こさないために、SASスクリーニング検査を受診させて、SASの早期発見・治療を行いましょう。 ※検査の頻度は3年に一度が目安です。また、雇い入れ時はもちろん、職種変更や体重が急増したような場合にも検査を勧めます。 ※一度に全員の受診が難しい場合は、リスクの高い人から優先順位を決めましょう。
全日本トラック協会のリーフレットはこちらのリンク、または以下の画像をご利用ください。
📌リーフレットの内容を要約しております。併せてご覧ください。
リーフレット「大切なドライバーに SAS スクリーニング検査を!」
(令和7年5月発行)「全ト協の助成制度をご活用ください」
睡眠時無呼吸症候(SAS)が原因と疑われる事故について報告がされていない状況があり、SASが疑われる事故が発生した場合、自動車事故報告書の「推定原因」に疑われる疾病名の記載が求められました(R4年4月1日施行)。 今回は加えて、SASの因果関係の把握のため、事故前後のSASスクリーニング検査の受診状況も自動車事故報告書に明示することとなりました(R7年4月1日) SASは睡眠中に呼吸が断続的に停止・低下する疾患で、日中の強い眠気や集中力低下を招き、居眠り運転や突然死につながる高血圧・脳⾎管障害・⼼疾患等の合併症を引き起こす恐れがあり、運転中の突然死にもつながる健康起因事故の主原因でもあります。 SASは簡単なスクリーニング検査で早期発見することができ、SASと診断されても適切に治療すれば健康な人と同じように安全運転を続けていくことができます。 SASであることに気づかず運転業務を続けることが、最も危険な状態であり、避けるべきことです。SASを正しく知って、積極的にSASスクリーニング検査を受診し、早期発見・治療で健康起因事故をなくしましょう。 SASスクリーニング検査の進め方
全日本トラック協会では、都道府県トラック協会を通じて、睡眠時無呼吸症候群(SAS)スクリーニング検査受診費用に対する助成事業を行っています。
助成金を活用して、積極的なSASスクリーニング検査の受診をお願いします。 |
NPO法人睡眠健康研究所では、社内規定などの標準事例提供、貴社に適したSASスクリーニング検査実施計画の作成支援も行っています。
都道府県別の助成金要綱一覧も無料配布しておりますので、お気軽にご利用ください。