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2004年設立、累計40万検査の安心の実績。
全日本トラック協会の助成金指定検査機関です。

運輸業のSASスクリーニング検査・SAS対策はお任せください。

「同業他社が参考に訪れる」
愛知陸運が15年かけて築きあげた、盤石なSAS対策の仕組み

愛知陸運株式会社

1940年(昭和15年)の創業以来、安全品質のアイリクの名のもと、トヨタ自動車の物流子会社として中京圏を中心に全国にネットワークを広げる。同社は「検査はやるだけでは意味がない」という強い信念のもと、15年にわたりSAS(睡眠時無呼吸症候群)対策を磨き上げ、安全管理体制を築いてきました。ドライバーを一人も「放置しない」ための盤石な仕組みと安全への配慮について、衛生・環境グループの家田様と小林様にお話を伺いました。

プロフィール

愛知陸運株式会社 衛生・環境グループ
グループ長 家田様
小林様

15年前に全社でSASスクリーニング検査を導入。追突事故の原因がSASであったことがきっかけ。


─ SASスクリーニング検査を導入したきっかけを教えてください


2010年に安全・衛生グループ(現:衛生・環境グループ)へ異動した当時、ドライバーの追突事故が起きました。眠気があったという事故記録が残っており、過去の記録もさかのぼると、その3〜4年前にも同様に眠気が原因と思われる事故を起こしていたことが分かりました。両方とも大きな事故ではなかったのですが、ちょうどSASが原因の事故と対策が運輸業の中でトピックになっていて、もしかするとこの事故もSASが原因なのではと思ったのがきっかけです。そのドライバーにSASスクリーニング検査を実施してみたところ、SASであることが判明しました。これを受け、ほかにもSASのドライバーがいるのではないかと考え、役員会でSAS対策を提案し、2011年から全運転手を対象にSASスクリーニング検査を導入しました。


─ 役員会での承認はスムーズでしたか


役員会では、事故の未然防止とドライバーの健康増進という観点から話をしたので、「やらないという選択肢はない」という共通認識のもと進めることができました。一方で検討すべき事項は多くありました。当初からSASスクリーニング検査は「やるだけでは意味がない」という考えをもっており、始めからしっかりと事故対策になる仕組みを作りあげることを重要視していました。検査の頻度や、その後の精密検査の費用負担、乗務可否判断などの運用ルールまで整えた上で提案しました。特に気をつけたのは「SASと診断されても治療を開始すれば乗務禁止にはしない」ということです。CPAP治療(注:SASの代表的な治療法)をしていれば健康な方と同じ扱いとして乗務可能であり、治療をしなければ乗務禁止の措置をとる。治療まで徹底する仕組みを会社が作れば、SASのドライバーも安全に運転ができるということを丁寧に説明したことで、役員会でもスムーズに承認を得ることができました。



SASスクリーニング検査を15年間継続。定期検査と入社時検査で漏れを防止


─ 現在のSASスクリーニング検査の運用について教えてください


国交省のガイドラインに従い定期的にSASスクリーニング検査を実施しています。今は3年に1回、全ドライバーに検査を実施しています。加えて、新規入社・雇い入れのドライバーは入社時にも検査を受けてもらうことで、全員が漏れなく定期的にSASスクリーニング検査を実施する仕組みを作っています。SASと診断され、既にCPAP治療中の方を除いた全てのドライバーは、継続的にSASスクリーニング検査を受けています。


─ SASスクリーニング検査の実施に当たり、社内の反発はありますか


導入当時から大きな反発は無かったと記憶しています。ドライバーはもちろんですが、合わせて労働組合にも丁寧に説明を行いました。安全対策であること、健康増進目的であること、従業員に不利な扱いはしないことを中心に、運輸業としてやらなければならないということを丁寧に伝えたことで、特に反発はなかったと思います。その中でも、SASと診断された場合でも治療をしてくれれば今まで通り働けることをしっかり伝えたことが大きかったと思いますし、納得して受けてもらえます。同様の説明は新規雇い入れ時にも行っていまして、入社後もスムーズに運用できる体制になっています。



精密検査を会社負担にすることで、確実に受診させる仕組みを構築


─ SASスクリーニング検査後のフォロー体制はどのように整えましたか


導入当時より、SASスクリーニング検査で基準値を超えたら必ず精密検査を受けてもらうことにしました。しかしながら、医療機関で受診する精密検査の費用が高いことを理由に、ドライバーが受診を躊躇することがあります。そのため、絶対に精密検査を受けてもらうために精密検査の費用は会社が負担することにしました。会社が費用を負担することや、治療により乗務が継続できるという仕組みを文書化して公表していますし、受診勧奨を行っても受診を躊躇する場合は、会社からの通知書が届くという仕組みまで整備していますので、100%精密検査を受けてもらっています。現在は導入当初に比べて精密検査を受診する対象を広げており、より実効的な安全対策ができています。


─ 精密検査を受診する医療機関はどのように案内していますか


精密検査が必要な方には、SASスクリーニング検査の結果通知と合わせて、私から近場の医療機関を案内し、スムーズに受診できる環境を整えています。その時に精密検査の結果をもらってくることも伝えて、確実に結果が共有されるようにしています。



SAS治療の継続も全拠点でフォローできる運用体制


─ CPAPを含めたSAS治療の継続管理はどのように行っていますか


治療脱落を防ぐ仕組みとして、治療の通院時の領収書を提出してもらう運用を行っています。もちろん治療をしないと乗務できないというのはありますが、それを言うだけではなく、会社が一人一人の状態を把握し続けることも治療継続には重要です。結果的に治療脱落をする人はでていません

今後はより深く治療状況を確認するために、医療機関の指導・意見だけでなく、CPAP治療の中身も見るように変更しました。会社で基準を設けて、CPAPの使用状況を確認するようにしています。


─ マウスピース治療の方への対応はどうしていますか


マウスピース治療はCPAPと違って治療効果の確認がすぐにはできないので、マウスピースを装着した状態でスクリーニング検査を実施し、数値で治療効果を確認する運用を実施することにしました。数値が悪ければ、医師と相談してCPAPへの切り替えやマウスピースの再作成などを検討してもらう予定です。


─ CPAPを利用している方の治療の効果はいかがでしょうか


ちょうど去年アンケートをとったところ、ほとんどの方がぐっすり眠れるようになったと回答しています。眠れないという人は1人もいませんでした。慣れてくるとCPAPがないと眠れないという声もあるほどです。また、見た目もかなりすっきりしたり、体重が減ったという人もいます。よく眠れるようになることで生活の質が上がっている様子が伝わってきます。

SAS対策を続けることで、SASによる追突事故はゼロに。事故が圧倒的に減少することがSAS対策の一番のメリット


─ SAS対策を続けてきて、どのような変化がありましたか


やっぱり追突事故が圧倒的に無くなりましたよ。SASが原因と思われる追突事故はゼロになっています。事故が減ったというのが一番のメリットで、会社にとってすごく良かったことだと思っています。結果的に保険料の割引率も高くキープできたのも良かったです。

一方で、新たな課題として新入社員の居眠り事故が出てきました。SAS検査では異常がないため原因を調べると睡眠不足だとわかりました。ただし、夜に遊び歩いているとかではなくて、地元を離れた寂しさもあるのか、夜中にスマートフォンを長時間見たりしていることが原因でした。これにはスマートウォッチを渡して簡易的な睡眠の測定を日々行ってもらい、睡眠の大切さを理解し、適切な睡眠時間を確保する取り組みを始めています。ドライバー不足でもありますし、新入社員に長く活躍してもらうため、免許取得の会社負担や、2トン・4トン・10トンとステップアップするための訓練のような業務に直結する施策に加えて、健康増進も並行して行っています。



SAS対策をきっかけに、心電図・脳ドックまで健康管理の対象を拡大

─ SAS以外の健康管理の取り組みについて教えてください


一昨年、運転中に心筋梗塞で亡くなった方がいました。この出来事をきっかけに、脳・心臓も含めた健康起因の重大事故対策を全面的に見直すことにしました。健康診断についても受診率が100%になる体制を整えており、受けていない方がいれば、私たちがまずは連絡します。それでも最後何人か行ってない人が出てくると、グループ長が支店長に直接連絡して、実施を促すといった取り組みを続けていますので、今では100%が当たり前になりました。従業員から健康診断の結果はまだかと問い合わせがくるくらい意識が変わってきています。

SASスクリーニング検査の検査機関に期待することは、大人数の一斉検査でも柔軟に対応できること、細やな対応がスムーズであることの2点


─ NPO法人睡眠健康研究所を選んだ理由を教えてください


当時は愛知県トラック協会を通じたご縁で、NPO法人睡眠健康研究所にSASスクリーニング検査をご依頼したと記憶しています。やはり運輸業のことを理解して頂いている必要があるので、どこでもいいということは無かったと思います。


─ 実際に継続してご縁を頂いていますが、利用してよかった点を教えてください


都度検査と一斉検査を並行して実施していて、一斉検査のときは約700人に検査を行います。この大人数を一斉に検査ができるほど機器が豊富にあることはすごく魅力になっています。しかも仮予約ができるようになっているので、毎年12月には翌年度の検査日程に合わせて機器を押さえてもらえますし、人数が多すぎて運用が難しくなりそうなときは全体を2つに分けて、2回で実施したいという要望にも快く対応していただきました。ちょっと前は検査の発注から実施まで待ちが発生することもありましたけど、いまは解消してすぐに検査ができていますし、退職や異動で検査対象者が急に変更になるような場合も、柔軟に対応してもらえていて助かります

検査をお願いするときの流れも、仮予約や申込から検査完了まで全てがスムーズで非常に助かっています。発注のやり取り、検査機器の発送予定や返送期日の連絡、現場でおきたトラブルや返送遅延が起きた場合の連絡もすぐに丁寧に対応してもらっています。検査結果の納品、請求書、トラック協会の助成金申請に必要な書類などの書類関係もすぐに送っていただいています。連絡や書面などの必要なやり取りをどれも早く正確に対応していただけるので、運用上非常にありがたいです。



同業他社が参考に訪れる、SAS対策を成功させるポイントは「SASスクリーニング検査実施後のフォロー体制」と「経営側の関与」


─ 同業他社からの評判はいかがでしょうか


SAS起因の事故がなくなったことで、安全管理面での評価につながっています。こういう取り組みを続けていると、この辺りではうちは色々な対策が進んでいるようで、健康・衛生管理の取り組みが注目されるようになり、話を聞きたいと来社される同業他社の会社さんが多数います。職業運転手であるトラックドライバーは事故が起きた時の社会的な影響も非常に大きいので、SASも含めた健康対策は他社さんの注目・関心も高いように感じます。運輸業にとっては、SASは会社のリスクであることはもちろんなのですが、社会の一員として事故防止に努める必要があるというのは業界の共通認識になっているように思います。


─ 今後の目標を教えてください


今は絶対に健康起因事故を起こさない会社にするというのが目標です。SAS・脳・心臓の3つの疾患対策に加え、睡眠による事故をゼロにする活動も行っています。どれも最初の取り組みは難しくて当然だと思っています。うまくいかないことがあっても、長い目で見ながら、ダメだったら次の手を打つ。その繰り返しを今後も続けていくつもりです。


─ 最後に、SASスクリーニング検査を検討されている会社様へメッセージをお願いします


職業運転手、特にトラックドライバーを雇用する企業は絶対にSAS対策をやるべきだと思います。万が一SASが原因の事故が起きれば、その影響は当事者間だけにとどまらず社会全体に及びます。事故を起こしてしまった時の社会的影響を考えれば、運輸業として対策を講じないという選択肢はありません。

SAS対策を成功させるには、SASスクリーニング検査をやるだけではなく、検査後の精密検査と治療の継続を会社がフォローすることが大事です。そのためには、会社がSAS対策を担当者任せにするのではなく、経営側が軸をぶらさずに仕組みづくりに関与してくれることが大きな推進力になります。経営者・担当者が連携して一枚岩となってSAS対策に取り組むことが、仕組みづくりには重要だと思います。

そのうえで、SASと診断されても治療をすれば今まで通り働けるということを明確にすれば、従業員も納得して受けてくれます

《 愛知運輸のSAS対策のポイント》


● 追突事故の原因がSASであったことをきっかけに、SASを社内のリスクと捉え2011年からSAS対策を実施

● SASスクリーニング検査を実施するだけでは本質的な対策にならないと考え、治療継続まで見据えて導入を検討した

● 要受診となったら必ず精密検査を受けてもらうために、精密検査の費用負担や乗務ルールの仕組み構築と、衛生・環境グループと各拠点の連携により確実な受診を実現

● 治療に進んだ場合は、毎月治療の確認まで行う踏み込んだ仕組みを構築し、改善を継続

● SASと診断されても治療をすれば運転業務に支障はないことを明確にして従業員の理解を得た

● SAS対策だけでなく、健康診断や脳・心疾患まで含めた健康起因事故の対策を徹底し、事故防止に努めている

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